96:62 ◆6sOGwos0tc[saga]
2012/05/31(木) 20:21:44.90 ID:H/SWMSSm0
「あなた様」
マンションの前で貴音に呼び止められる。ん?何だ?
「美希をよろしくお願いします。美希が幸せになるように導いてあげられるのはあなた様だけです。どうかあの子の気持ち
にしっかり向き合ってあげて下さい」
何を言ってるんだ?俺は美希にも皆と同じように優しくしているつもりだぞ?
「あなた様………」
「プロデューサー………」
やや怖い顔をして、貴音と響が俺を睨みつける……………そっか、そろそろ俺も覚悟を決めないといけないのかもな。
「わかったよ、降参だ。でもお前達いいのか?自惚れているわけではないが、俺が『それ』に向き合ってしまったら、今後
美希だけを特別扱いをすることになるかもしれないぞ」
「それを女に言わせるのは野暮というものです。わたくし達はわたくし達で、自分の気持ちにきちんと折り合いをつけて
おります。思い上がるのも大概にしなさい」
貴音がぴしゃりと言い放つ。う…、そうだな。スマン、何か勘違いしていたわ俺。
「自分と貴音は良い思いをしたし、今はこれで満足さ。それに美希もたまには報われてやらないとかわいそうさ。敵に塩を
送るわけではないけど、美希も大事な仲間だからな!」
響がえっへん、と胸を張る。いつでも取り返せるぞという意思表示だろうか。さすがいつも完璧完璧言ってるだけあるな。
「あまり恰好悪いところを見せないでくださいまし。他の子達もあめりかのお二方に奪われてしまいますよ」
それは困るな。お前達のプロデューサーとして、俺はいつだってダンディじゃないといけないからな。
「さっさと美希を連れ戻して来るさ!もし失敗したら自分沖縄に帰っちゃうからなっ!」
分かったよ。じゃあ行ってくる。俺はふたりにそう言って、美希の家に向かって駆け出した。
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