210:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/02(土) 13:38:47.06 ID:QvK0WMpCo
「なにかあったの?」
妹が聞いてきたが、俺は上手に答えられない。
沈黙に耐えきれずに、俺は口を開いた。
「あのね、俺の親父がさ」
妹は一瞬表情をこわばらせたが、静かに「うん」と続きを促した。
「最後に笑うのは真面目で一生懸命な奴だって言ったんだよ」
「うん」
「そんなわけねーじゃんって思ったの。不真面目でも最後に笑う奴はいくらでもいるって」
「うん」
「でもそういえばさ、よくよく考えたら俺は真面目でも不真面目でもないから、あんまり関係ないんだよな」
「なにそれ」
彼女はあきれたように溜め息をついた。俺は彼女が本当の妹だったらどんなによかっただろうと思った。
1002Res/524.24 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。