211:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/02(土) 13:39:15.80 ID:QvK0WMpCo
どうして幼馴染の頼みを引き受けたのだろう、と思って、ようやく気付いた。
俺はいろんな人と「普通」に話せるようになりたかった。
もう一度幼馴染や、そのほかの人たちと、仲良く過ごしてみたかった。
だから、目の前にぶらさがった機会にそのまま手を伸ばしたのだ。そして火傷した。
タカヤと話せるようになりたかった。大勢の友だちがほしかった。今気付いた。馬鹿か。
明日からどうやって過ごせばいいんだろう。俺は眠気にさいなまれながら考えた。
とにかく、もうやらなければならないことはない。
タカヤに嘘をついていたことをばらしたことを、幼馴染はモスから聞いていたようだった。
もう俺がつかなければならない嘘はないし、俺が関わらなくてはならない人はいない。
俺はただしく元通りの生活に戻ったわけだ。
何を落ち込んでいるんだろう? 俺はひょっとしたら、自分の思い通りにことが運ばなかったことにいら立っていたのかもしれない。
なんていう傲慢だ。俺は自嘲した。そして眠る。しばらくは。めんどくさいことを考えずに済むのは幸福だ。
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