429:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/12(火) 14:03:11.01 ID:7Trnb00oo
妹は呆れたように溜め息をつくと、部屋から出て行った。
俺は部屋の中にひとりぼっちになる。やりました。俺は自分の尊厳を取り戻しました。
戦いはいつも空しい。枕も今日はそっけない。
430:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/12(火) 14:03:36.77 ID:7Trnb00oo
制服姿の幼馴染は当然のように俺の部屋に立っていた。
俺は溜め息をつく。いいかげんにしろと言いたい。どうして俺の部屋をノックしたりするんだ。
「おはようございます」
431:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/12(火) 14:04:11.04 ID:7Trnb00oo
そうか? 嫌いじゃなければ、いいのだろうか?
毎朝起こしにきてもらったり、弁当を作ってもらったりして? 一緒に登下校したりして?
あまつさえ付き合っているふりをしたり? 「嫌いじゃないなら」そこまでしてもいいんだろうか?
432:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/12(火) 14:04:36.88 ID:7Trnb00oo
「いいじゃないですか、べつに」
彼女の表情には、怒りにも似た焦りの影が映っていた。
433:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/12(火) 14:05:18.66 ID:7Trnb00oo
「なんだか、近頃は空が鬱陶しい感じですね」
幼馴染の言葉に、どんな感じだよ、と思って見上げてみると、確かに鬱陶しい薄曇りだ。
降るのか、降らないのか、はっきりしろと言いたくなる空だ。
434:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/12(火) 14:05:49.65 ID:7Trnb00oo
タカヤが先輩に告白したという話は、その日の昼休みに幼馴染を通して聞いた。
昨日のやり取りで先輩と二人きりになったとき、タカヤは先輩に話があると告げた。
そして今朝、先輩を呼び出して話をしたのだという。
435:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/12(火) 14:06:23.27 ID:7Trnb00oo
午後の授業を受けている間も、俺の頭からはあの二人のことが頭から離れなかった。
タカヤの態度は、それを思えばひどく自然で、落ち着いたものに思えた。どうして彼はあんなに平然としているんだろう。
俺はタカヤと先輩と、それから「みー」のことについて考えた。
436:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/12(火) 14:06:49.40 ID:7Trnb00oo
考え事をやめようとしても、ふと気付けばやっぱり考え事をしている。
そういう人間性なのかもしれない。
どうせ集中できないことだしと思い、俺は眠ることにした。教師の声には催眠効果がある。
437:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/12(火) 14:07:15.90 ID:7Trnb00oo
つづく
438:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]
2012/06/12(火) 15:07:06.85 ID:oha0JKcto
乙
幼馴染優勢に見える
俺も属性を持ってこんな環境に突入したい
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