48:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/26(土) 16:19:57.15 ID:yuDoQasso
昼休み、俺たち三人は中庭で話をすることにした。大きな桜の木を中心に、ベンチが四方に四つ並んでいる。
もちろん木は何もかもを脱ぎ捨てて裸になっていた。外はひどく肌寒い。俺は室内で用事を済ませればよかったと思った。
俺は後悔と不安で落ち着かない気分になっていた。半分泣きたかった。
だがもっと泣きたかったのは、呼び出された彼の方だろう。
幾分緊張したような表情で話を切り出したのは彼の方だった。
「あのさ、俺、誰にも言わないから」
「待て。お前はとんでもない誤解をしている」
俺は咄嗟に止めようとしたが、彼はそれすらも遮る。
「いや、ホントに大丈夫。俺口堅いし! ホント、誰にも言わないから、だから気にしないで」
彼が言葉を重ねれば重ねるほど、俺はなんだか居心地が悪くなっていった。
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