485:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/15(金) 17:18:27.62 ID:5bdoEDiwo
アキとのことを具体的に思い出すのはひどく難しい。
彼女と最後に話したときから、まだ一年も経っていないというのに、奇妙な話だ。
それだけ彼女の存在が俺にとってどうでもいいものだったのか、それとも、重要だったからこそ忘れようとしたのかは分からない。
いずれにせよ、俺は彼女とのやりとりの大半を具体的には覚えていない。
確実に思い出せることと言えば、彼女は俺にとって、中学三年のときに話すことのできた数少ない相手のひとりだったということだけだ。
初めて話したときのことはろくに覚えていないし、どうせ大した話もしなかったはずだ。
俺は彼女についてほとんど何も知らなかったし、知ろうともしなかった。
ただその時期、アキはどうしてか休み時間にひとりでいることが多かったのを覚えている。
三年の秋頃に、俺はきまぐれに彼女に話しかけた。そうだったと思う。大した理由もなく。
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