508:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/06/16(土) 03:51:06.78 ID:M4KZu5NIo
無くない
509:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/16(土) 08:43:21.61 ID:lYp+dXcSo
「何があった」
と担任の高田は言った。奇妙な顔だった。怒っているようにも困っているようにも見える。
生徒指導室のそっけない机に向かって、俺と茶髪は並んで座っている。
510:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/16(土) 08:44:05.00 ID:lYp+dXcSo
「どうしてあんな騒ぎを起こしたりした?」
別に騒ぎを起こしたかったわけじゃない。周りが勝手に騒いだだけだ。
511:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/16(土) 08:44:32.18 ID:lYp+dXcSo
高田は溜め息をついた。学年主任は額を掻く。茶髪の担任が口を開いた。
「お前が何かちょっかい出したんだろう」
512:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/16(土) 08:46:01.15 ID:lYp+dXcSo
俺たちが口を割らないものだから、教師たちも困り果ててしまったようだった。
結局話の進展はないまま、今日はとりあえず帰れ、という向きになる。後日連絡する。まぁそんなものか。
窓ガラスに関しても弁償はしてもらう。折半。と高田は言った。
513:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/16(土) 08:46:34.89 ID:lYp+dXcSo
モスだけが、ただ黙っている。
俺は不意に思い出した。
「なあ、モスさ」
514:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/16(土) 08:47:07.20 ID:lYp+dXcSo
「そりゃ、くだらないことで他人に軽蔑されることはない。でも、俺は軽蔑されて当たり前なんだよ」
「……何があったの?」
515:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/16(土) 08:47:42.24 ID:lYp+dXcSo
まあいい。
全部俺のせいってことでいい。実際、そんなようなもんだろう。
俺は三人を教室に残して家路についた。モスは俺を引きとめたけど、追いかけてこなかった。
516:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/16(土) 08:48:09.51 ID:lYp+dXcSo
俺はいまも、アキにしたようなことを繰り返しているのだろうか。
モス、タカヤ、幼馴染。俺は彼らのことも、やっぱりどうでもいいと思っているのだろうか。
どうなんだろう。分からない。まったく分からない。
517:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/16(土) 08:48:40.85 ID:lYp+dXcSo
考えてみれば、考えたって仕方ないのだ。
俺がアキにしてしまったことは、既に終わったことだ。
いまさら掘り返して謝ったって、俺の気分が少しマシになる程度が関の山で、アキには身勝手にしか映らないだろう。
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