847:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/05(木) 17:02:39.86 ID:5zJPOgVlo
けれど、俺は走っている。とにかく走っている。足は自然とある方向へと動いていった。
彼女がどこに逃げたのか、俺には分かっていた。
いや、俺は彼女が逃げる場所を知っていたのだ。
でも、俺は本当にそこに向かって良いのだろうか。
姿を見つけるのは困難じゃなかった。
昔から何かあると、彼女が逃げ込むのはいつも同じ場所。
住宅地から離れ、街からも外れ、寂れていく道の向こうの、無人の神社。
木々の陰りが、街中から内側の空間を切り離したような場所。
実際、彼女はそこにいた。
1002Res/524.24 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。