過去ログ - 妹「なぜ触ったし」
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928:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/10(火) 15:30:16.44 ID:frJK78Ono

 俺は少し気まずい。

「ねえ、不誠実なのと無責任なのだったら、どっちがマシだと思う?」

以下略



929:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/10(火) 15:31:06.92 ID:frJK78Ono

 上着を羽織って家を出る。妹は何も言わずについてきた。
 
 夜道を歩く。ぼんやり。ふたりで。なんだかひどく現実味がない。

以下略



930:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/10(火) 15:31:33.10 ID:frJK78Ono

 茶髪は俺に何も言ってこなかった。アキから何も聞いていないのかもしれない。
 というより、聞いていないだろう。おそらく。

 コンビニの店内は、時間のせいもあるのだろうが、結構混み合っていた。
以下略



931:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/10(火) 15:32:10.17 ID:frJK78Ono

 デザート用の棚には二個入りのショートケーキがおいてあった。
 チョコレートケーキとチーズケーキもあったのだが、こういうのは雰囲気先行だろう。

 他にも何かを買おうかと思ったが、気分が乗らなかったし、妹も何も言わなかった。
以下略



932:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/10(火) 15:33:16.01 ID:frJK78Ono

「……なぜ手を繋ぐ」

「気にしないで。別に理由はないから」

以下略



933:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/10(火) 15:34:02.37 ID:frJK78Ono

「兄さん」
 
 と彼女は言う。
 不安そうな顔をしている。何故そんな顔をするのか、俺には分からない。
以下略



934:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/10(火) 15:34:33.31 ID:frJK78Ono

 不意に妹の手のひらから力が抜けて、離れていきそうになった。俺は咄嗟にそれを握る。
 妹は驚いたようにこちらを見上げた。俺は視線を逸らす。

 何をやってるんだ。
以下略



935:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/10(火) 15:35:00.62 ID:frJK78Ono

 言葉が途切れる。俺は手を放した。
 妹は何かを言いたげにしていたが、そのまま手を下ろしてぶらぶらと揺する。

 公園を通り過ぎるとき、不意に何かの気配を感じた。物音。
以下略



936:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/10(火) 15:35:33.84 ID:frJK78Ono

 俺はしゃがみこんで犬の頭を撫でた。いったいどうしてこんなところにいるのか知らないが、寒くはないのか。

 犬は俺の頬をぺろりと舐めた。ざらついた舌の感触。

以下略



937:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/10(火) 15:36:00.07 ID:frJK78Ono

 しばらくすると飽きてしまったのか、犬は公園を走り去ってしまった。
 俺は溜め息をついてベンチに腰を下ろす。

「なんだったんだろう」
以下略



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