過去ログ - 勇者「幼なじみが魔王女」
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149:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/05/30(水) 03:09:45.09 ID:mBAGtmcDO
〜 後日談、魔王ハウス 〜

魔王「……」

竜青年から一着のメイド服が送られてきた。

魔王「……なぜに?」

メイド服の入った箱に添えられている手紙いわく、このメイド服は竜青年から魔王への「謝罪と自分の生きざま」らしかった。

魔王「……」

竜青年がロードを踏み抜いた事だけは何となく分かった。
困惑したまま、無言で箱を開く魔王。
まず目についたのは、乳白色のエプロン。そして、ふんわりとスカート広げる黒いワンピース。
そのどちらも端々ではひらひらと幾重にレースやらフリルやらが飾られ、少女趣味が全開である。

魔王「……」

──正直、嫌いではない。

魔王「……む?」

手にとって持ち上げ、魔王は気付く。
なかなかに心地よい手触り、見た目だけでなく布地の質にもこだわっているようだった。

魔王「……メイド、メイドか……」

先日、女友達の間で交わされた会話が魔王の脳裏をよぎる。
そしてしばし、熟考──

魔王「試しに……うん、一人で試しに着てみるだけだ、うん」

魔王は頬を少しばかり赤く染め、誰に言うでもなく小さくつぶやきながら、いそいそとメイド服を着始めた。


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