153:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/05/30(水) 18:30:13.82 ID:mBAGtmcDO
魔王「うむ、思いのほか似合っているな。
……ご、ご主人……さまー……」
体を曲げて「しな」をつくり、慣れない事にプルプルと震えながら、姿見の中の自分に話し掛ける魔王。
しかし、すぐに堪えられなくなり、ぷいっと姿見から顔を逸らした。
魔王「……う、うむ、悪くはない……悪くはないが……」
──恥ずかし過ぎる。
自分ひとりのこの状況ですら、魔王の心臓は早鐘を打つように素早く鼓動を刻み、顔は恥ずかしさで火が吹き出しそうに赤く染まっている。
もしも他人様に御照覧された日にはそれこそ憤死してしまうかもしれない。恥ずかしさで。
魔王「……脱ぐか」
もう、ひとしきり堪能した。
魔王は小さく息をついて落ち着くと、着ているメイド服に手をかけ……
勇者「おーい、いるかー? 魔王ー」
魔王「っ!?」
部屋のドアの向こうから、ノックする音と一緒に勇者の声が聞こえてきた。
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