162:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/05/30(水) 22:25:03.26 ID:mBAGtmcDO
〜 階段の下 〜
魔王「……? っ!?」
魔王が目を開けると、鼻先が触れ合うような至近距離に勇者の顔があった。
驚き、バネ仕掛けのように上体を跳ね起こす。
そこで、魔王はやっと状況を飲み込んだ。
魔王「私は階段から落ちて……おい、勇者っ!」
勇者「い、いてて……大丈夫か、魔王?」
魔王「ああ、お前が私の代わりに下敷きになってくれたおかげだ、礼をいう」
勇者「はは、恐悦至極であります魔王様」
魔王「……ばかっ、茶化すな」
軽口を叩く勇者の余裕を見てとり、魔王はゆっくりと胸を撫で下ろした。
勇者「な、なあ、ところで」
魔王「うん? どうした?」
勇者「早くどいてくれないか、重い」
魔王「……む」
せっかく安心してあげていたのに、というのは横暴だろうが、重いとのたまう勇者の言葉には魔王も少しカチンときた。
魔王「どかない」
勇者「え?」
魔王「どかない」
なので、すねてみた。
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