163:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/05/30(水) 23:03:50.32 ID:mBAGtmcDO
勇者「いや、え? なんで?」
魔王「ふふ」
自分の下であたふたする勇者の様子がなぜか面白く、魔王は頬をゆるめて笑みをこぼした。
勇者「あ、あの……魔王さん?」
魔王「どかない」
魔王はにんまりと笑みを浮かべながら切り捨てる。
勇者「……」
魔王「しかし、そうだな……」
魔王はやけに芝居掛かった動きで人差し指を自分の上唇に当て、考える仕草を勇者に見せつけた。
上から退く代わりに、何か勇者が微妙に困る提案でもしようと考えた魔王だったが、しかし自分を助けてくれた勇者にその仕打ちはひどいのではないかとすぐさま思い直す。
──たまには、受け身を演じるのもいいかもしれない。ちょうどメイドだし。
そう考え、魔王は勇者に向けて言った。
魔王「勇者よ、今の私はメイドだ。メイドなのだ」
勇者「そ、そうだな。でもそれがなにか……」
魔王「命令してみろ、私に」
勇者「命令?」
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