186:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/06/01(金) 00:48:36.12 ID:lxUpTxFDO
闇夜の帳が降りたかのような漆黒の空に、飛行要塞から放たれた砲弾が幾重もの紅条となって襲い掛かる。
しかし、砲弾は文字通り雲を切るだけで、雷光のように暗雲の中を疾駆する魔王にはかすりもしない。
そして気が付けば、飛行要塞も魔王の創り出した雷雲の中へと埋没していた。
機械兵士「な、な……」
機械兵士2「あ、ああーっ!」
馬蹄が石畳を殴り叩くように、雷鳴が奇妙な間隔を空けて轟き続ける。
するとおかしな事に、ブリッジの兵士たちが次々に平静を失い、ガタガタと震え始めた。
機姫は耳をつんざく音の暴威に顔を歪めつつ、片手で耳をふさぎながら、雷の大音量に負けないように大声で叫んだ。
機姫「意識をしっかり保て! 魔王の愛馬ナイトメアの精神攻撃じゃ!
機師団長、兵士詰所に連絡! 白兵戦の用意を……っ!?」
指示を飛ばしていた機姫は言葉の途中、目を見開いて体を硬直させた。
ブリッジのスクリーン。
闇の草原に、全身から蒼い炎を逆巻かせる黒馬と、その背の上で巨大な黒刀を携えた男の姿が映し出されていた。
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