過去ログ - 勇者「幼なじみが魔王女」
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328:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/07/30(月) 23:45:38.79 ID:i46tR5SDO
魔王「ふむ、試合をセッティングか」

勇者「金の匂いに目を輝かせないで!」

 しかし、華麗にスルーされる勇者。

機姫「うむ、お主らが賭け試合をやっていると聞いてな。小遣い稼ぎに出場したいと思った次第じゃ」

魔王「なるほど」

勇者「何が『なるほど』だよ! やだよオレは! 機姫と戦うの!」

魔王「……ほう? なぜだ?」

勇者「なぜ睨む!? だって機姫は知り合いだし! 女の子だし! いや、男とでも戦いたくないけどさ!」

 勇者は精一杯に叫んで拒絶した。
 すると、勇者が本気で嫌がってるのを察した魔王は困ったように首をかしげた。

魔王「そうか、困ったな」

機姫「うん? 別に勇者が嫌がっておった所で困る事はないじゃろう?」

 だが、そこに機姫の声が浴びせかけられる。
 どこか挑発するような声音の機姫に、魔王は訝しげに目を細めた。

魔王「……どういう意味だ?」

機姫「ワシは試合を求めたが、相手が勇者とは一言も言っておらん。
 ……つまり、わかるな?」

 魔王は、ふんっと息を吐いた。

魔王「なるほど、相手は私ということか」

機姫「くく、ご明察じゃな」

 教室の空気が、一気に張り詰めたものへと変わった。


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