505:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/09/18(火) 18:24:26.97 ID:WfSNSvLDO
アルラウネ「栄養、栄養……あれ?」
鬼姫「……」
アルラウネ「どうしたの?」
アルラウネの声が聞こえたのかどうか、鬼姫は小さく口を動かした。
鬼姫「……花が」
アルラウネ「花? ……あ!」
アルラウネが辺りを見回すと、アルラウネの手の届く位置に一本の赤い花があった。
そう、それは奇跡としか言い様の無い光景だった。
荒廃した大地で必死に生きようとする小さな、小さな命。
災禍を逃れるという奇跡を授かった命は赤い花弁を懸命に広げ、自分の存在をこの地上に残そうと──
アルラウネ「じゃま」
ブチッ。
鬼姫「ぎゃーッ!?」
小さな命はより強大な存在に摘み取られた。弱肉強食は世の常である。
アルラウネ「えいっ、えい!」
ぶちぶちぶちぶちー。
そしてアルラウネは花を散々にむしって土に還りやすくしてからポイした。
『アルラウネノートA』
植物は枝葉を広げて自分だけが陽光に当たるようにはかります。そして根からは他の植物の生育を阻害する『毒物』を撒き散らすのです。
このように、穏やかな植物界の裏では、むごたらしい殺戮舞踏が絶えず繰り広げられています。
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