過去ログ - カミシバイ the "d" runic
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2012/05/26(土) 08:09:39.94 ID:gXZb2BEDO
しわが目立つようになってきた女性は、自分の娘が手にする"物"を見て目を剥いた。
「!? どうしたの! "それ"!!」
娘は一瞬迷うように目を伏せると、簡潔に言った。
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2012/05/26(土) 08:13:25.53 ID:gXZb2BEDO
旅人の仕業か?
しかし、誰かが尋ねてきた様子は無かった。
母が断言できるのは、教会の前は足跡が残るほどの柔らかい土だったからだ。
以下略
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2012/05/26(土) 08:19:10.21 ID:gXZb2BEDO
時が立ち、母が老婆に、娘が母になった頃。
ざっく、とん。
ざっく、とん。
以下略
5
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2012/05/26(土) 08:24:40.00 ID:gXZb2BEDO
たったそれだけで、
「ああ……お腹が減ったのね」
子の言わんとしている事を母は理解できたから、無口はあまり問題では無かった。
以下略
6
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2012/05/26(土) 08:28:45.62 ID:gXZb2BEDO
「「「……」」」
神への祈りが済んでから、老婆と、母と、少年は質素な食事に手をつける。
赤ん坊の頃から続いたこの退屈な生活に、少年が苦を訴えた事は無い。
以下略
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2012/05/26(土) 08:34:16.36 ID:gXZb2BEDO
そして老婆が土になった頃……。
少年は青年に成長し、変わらず母と教会を続けていた。
血の繋がらない母と子は、血の繋がった親子の様に信頼しあっていた。
以下略
8
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2012/05/26(土) 08:39:41.49 ID:gXZb2BEDO
いつもの様に、日が暮れてから青年が教会へ戻る。
「……母さん?」
そこはもぬけの殻だった。
以下略
9
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[sage]
2012/05/26(土) 08:44:29.58 ID:gXZb2BEDO
やがて青年は母が戻らない事を悟ると、教会を後にした。
これまでにも幾度と母が一人で町に出かけた事はある。
今回もきっとそれだ、急用ができて急いで出かけたに違いない。だから部屋が荒れていたのだ。
以下略
10
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2012/05/26(土) 08:47:56.43 ID:gXZb2BEDO
母の用事は分からないが、早く済ませて休ませてあげよう。
楽をさせてあげたい……、青年は感謝する母をいつでも気遣っていた。
町なら1日歩けばつくからと、青年は身の着のまま教会を飛び出した。
以下略
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