1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage]
2012/05/28(月) 23:29:44.35 ID:/I28LKnko
室内は薄暗く、ボトルやグラスが並んでいるカウンター正面の棚の背中は、薄い水色のライトが光っていて、顔を覚えてしまった初老のバーテンダーは、いつもの様に仏頂面だった。
室内の中央壁際には年季の入ったグランドピアノと、薄汚れたキックドラムが目に付くドラムセットがおいてあり、その前には演者を迎えるスタンドマイクがある。
背もたれのない固い丸椅子に腰掛け、ひじをカウンターに預け、私は横に座る、つい先日全治数ヶ月の重体から帰ってきた、期待の敏腕プロデューサーとグラスを打った。
背の低いグラスに注がれたウイスキーをちびりと呷り、私は彼に言った。
「お疲れ様」
彼は口を付けていたグラスをカウンターに置くと、顔をこちらに向け、「社長もお疲れ様です」と労い返してくれた。
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