162:箱庭の魔女[saga]
2012/07/11(水) 22:50:07.27 ID:qQjvGW6F0
私は鞄に突っ込んだ手にしっくりと収まる、長方形の少し分厚いプラスチックの手触りをした、お皿より軽くフォークより重いものを見つけました。
希望は私の手の中にあったのです。
それはまさしく私が愛用している、愛らしい猫のストラップを身に付けたピンクの携帯電話でした。
私達は歓喜の声を上げ、私は貝の様に二つに閉じられたそれを、パカリと勢いよく開けました。
まどか「…………」
さやか「…………」
まどか「…………さやかちゃん」
さやか「…………なに」
まどか「…………つまんない」
さやか「…………あたしもそう思ってた」
まどか「…………」
さやか「…………」
確かに私は普段どんくさいところもあるけれど、勢いをつけすぎて真っ二つにするようなドジを踏む私ではありません。
まどか「…………」
さやか「…………」
まどか「…………お腹空いたね」
さやか「…………まどか」
まどか「…………」
さやか「…………それ20回目」
画面は真っ暗でした。
まどか「………………へぇ」
さやか「………………うん」
まどか「…………」
さやか「…………」
先生達には内緒ですが、昼休みに友人のほむらちゃんと仁美ちゃん、そして私達のみんなで私の携帯電話を使って素敵な雑貨が置いてあるというお店を探していました。
今度先輩のマミさんのお誕生日だから、みんなでお祝いのプレゼントを買うお話をしていたんです。
明日みんなで買いに行く予定で、今日さやかちゃんの家に来たのもその話をしていたからなのでした。
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