455:幸せの味[saga]
2013/07/01(月) 23:26:43.32 ID:zo/zVMQg0
「ん、お待たせしました。B定食になります」
一目で分かるシャッキシャキの千切りキャベツが山を作り皿を半分も覆っており、キラキラとドレッシングで装飾されている。
その脇に本日のメインであろうエビフライが1、2……全部で5尾。
僅かに小ぶりだが、杏子の前に出されても尚聞こえるジュワッという音が、揚げたてだという証拠である。
小鉢に分けられた甘い匂いを漂わせるソースは、タルタルとウスターの2種類を選べるのが嬉しい。
少々小さめのお茶碗から溢れそうな白飯もいい。
そして横に置かれた味噌汁独特の甘辛そうな匂いが、杏子の神経を限界まで鋭利にさせる。
早く……
早く食べたい……!
昔から、フォークやナイフの扱いは得意ではなかった杏子は、それらを無視して箸を手に取った。
もたもたしていてはせっかくの料理が冷めてしまうのだから、
箸以外の選択肢などもはや存在していないのだ。
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