475:幸せの味[saga]
2013/07/02(火) 00:00:05.93 ID:pFaThh6C0
「どういう、意味だ」
「あんたが笑顔になってる訳を考えれば分かるよ」
言われてようやく杏子は気が付いた。
ここの料理を食べたその瞬間から、ずっと笑顔になっていたことに。
初めての時も。
二度目の時も。
勿論今も―――。
「笑顔って……」
「幸せの味は誰でも覚えてるものだよ。幸せな時に食べた料理は美味しいに決まってる」
貧乏だったが、両親がいて、妹がいて。
何気ない会話を交えながら食べる料理はどこの店の高級なものより美味しかったはずだ。
初めてできた友人を招いて。
和気藹々とした空気の中で食べたご馳走の数々は美味しかったはずだ。
795Res/559.91 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。