992:レス辺りの投下量をさらに二倍に増やす意地でも終わらせてやる。投下[saga]
2013/01/23(水) 07:10:48.04 ID:Xpww3lwDO
再び目が覚めた時はもう完全に暗闇に包まれており部屋の様子は全く分からなかった
杖を使い立ち上がり一方通行は部屋の灯りを着ける
蛍光灯の灯りで一瞬目が眩むも徐々に部屋の様子が分かってきた
一方通行「…………は?」
目に映った部屋の光景が理解できなかった
一年ほど前まで嗅ぎ慣れた匂いが鼻を刺激する
一方通行「ゥヴ!?」
途端に激しい吐き気に襲われ反射的に左手を口元に運ぶ一方通行
一方通行「がェッ!げはっ!!ぐふっ!!」
ついに堪えきれなくなった一方通行は膝をついてえづき出してしまう
昨日から何も口に入らなかったのが幸いしたのか胃からの逆流は無かったがそれでもしばらくは嘔吐感が消えることは無かった
嘔吐感がようやく消え今一度一方通行は虚ろな瞳で部屋全体を見渡す
血溜まりだった
白い蛍光灯の灯りは鮮やかに部屋を赤黒く照らしその中心にほとんど原型なんて留めていない二つの肉塊があった
一方通行は自分の掌を見つめる
その手からは反射の効かない彼女らの血がポタポタと滴り落ち血溜まりに波紋を作っていた
一方通行「なにが…守るだ…」
──結局自分は何も成長してなかったじゃないか
──再び能力を使い取り返しのつかない事をしてしまったじゃないか
──犠牲者を増やしただけじゃないか
──結局自分はただの化物だったじゃないか
一方通行「ゥ゙ぐッ!?」
血溜まりに手をつき再びえづき出してしまう一方通行
まだ生暖かい液体の温度ががじわじわと伝わってくる
あの優しく抱き締められた温かさが直に手から伝わってくる
一方通行「グァ…ァ゙ァ゙…ァ゙ぁぁあァァア゙ァ゙ァ゙亜ぁァ゙ァぁァァァア゙ァァ゙阿アアアァ゙ぁァァアアア゙ァ゙ァァァア゙!!!!」
乱雑に髪を掻きむしり糸が切れたように後ろへ倒れ込む一方通行
その目は照準が定まっておらず腕は力なくだらりと垂れており最早彼自身からも生気は感じられなかった
時計の針の音だけが不気味に静まり返った部屋に響き続けた
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