101:第四章 王女編「トロルの自慢」 ◆a6qh.01v1w[saga !桜_res]
2012/06/04(月) 23:27:09.46 ID:bvwBbzpB0
そういえば、と姫は外に目をやりました。
相変わらず、バルコニーの下は地面が霞むほどの高さの断崖です。
ここから落ちたら、どんなに丈夫でもやっぱり助かりそうにありません。
姫は削板を見上げて言いました。
「そぎいたさんは、ここから落っこちても大丈夫なの?」
「姫さま、なにいってんですか絶対むり、超大丈夫なわけないですって」
「俺をなめるんじゃないぞ」削板は鼻息を荒くしました。
「これは大事なものだから、ちょっと持っててくれ」
トロルはターコイズリングを姫に預けました。
「お前ら、よく見てるんだぞ!!」
削板はそう叫んで、バルコニーを乗り越えて飛び降りました。
「超やりました! トロルがいなくなったから先に行けますよっ」
「でも…そぎいたさんに、この指輪を返さないといけないよ」
「超アホか。とりあえず、預かっておきましょうよ」
絹旗も、だんだん姫ののんきぶりに馴れてきたようです。
「そうだね。そぎいたさん、あとで返すよー」
姫はそういって、ターコイズリングを左腕にはめてみました。
「おっ、超ぴったりじゃないですか。あつらえたみたいですね」
まるで買い物に来た女子高生ののような会話です。
スルースキル万歳。
つづく。
アイテム
滝壺[ルビーリング,ターコイズリング]
絹旗[オパールリング]
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