過去ログ - 死にすぎ仕上 と 虹の理后
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237:第十一章 王子編「魔城の血戦」 ◆a6qh.01v1w[saga !蒼_res]
2012/06/07(木) 00:24:14.54 ID:dXrxOOG00
 

◇b.トロルを信じる


 俺は手を差しのべる緑の魔物に恐れなく近付いた。

 理由は解らない、だが、信じてもいいのだと勇者の感が囁くのだ。

 俺の挙動を見てトロルは大きく頷く。

「俺の手に乗れば、どかーんと飛ばしてやるぞ」

 俺は、緑の巨人の手の上に乗った。

「いくぞーっ!!」トロルは吠えながら、魔城に向かって走る。


 トロルの上に乗った俺に、もの凄い加速が襲う。

 一瞬、目の前が真っ暗になる。そして風きりの音。

 俺は、トロルの手を離れ、矢のように飛んだ!

 前方の魔王の館のバルコニーに、ちらりと姫の姿を見る。

 瞬間、神秘の剣から薄紫の羽が広がる!

 その羽の力で滑空しつつ、俺は屋上に着地した。





 つづく。


 



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