過去ログ - 死にすぎ仕上 と 虹の理后
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241:第十一章 王女編「虹の架け橋」 ◆a6qh.01v1w[saga !桜_res]
2012/06/07(木) 00:29:26.48 ID:dXrxOOG00
 


 窓から外を眺めると、魔城の中心が見えます。

「姫、超見て下さいよ! あそこに勇者がいますよ!」

 塔の下に広がる石造りの広場に、あの剣を持った若者が見えます。

 その剣が、きらりと光りました。同時にルビーリング、アンバーリング。

 さらに、オパールリング、ターコイズリングも光りました。

 勇者の剣から放たれた紫の光が真っ直ぐこちらに伸びてきます。

 おもわず、ふたりは目を覆いました。


 そして目を開いた時には。窓につながった虹ができていました。

「おお、ここからもよう見えるで。その虹の橋を渡るんや」

「え、虹に乗れるの? すごい…わたし…。

 虹を渡ってみたかったの。小さいころから」

 姫はひょいと虹の上に乗りました。

「少しは確かめてから乗って下さいよ! 超あぶないですねぇ」

「神樹様がいってるもん、間違いないよ」

 姫はにこにこと笑って、虹に乗れたのが本当に嬉しそうです。

「おお、おお。姫は素直で良いのう。…絹旗ちゃんと違って」

「超うっさいです」


 ふたりが虹を渡りはじめると、下の方で地響きのような声が聞こえました。

 魔城から沢山の魔物達が、次から次へと出てきます。

 それと同時に門が開かれ、沢山の騎士達が一斉に入ってきたのが見えます。

「あれは、お父様の軍隊だよ。この機に魔王と魔物を滅ぼすつもりだね」

「うわー、姫のお父さんも、姫が超人質に取られてるってゆーのに…」

「お父様は、娘の命と世界の平和と、どちらが大事か分かってるから」

「そんでもって、その娘は、魔王と超「話し合い」に行こうってんですからねぇ…」

 絹旗は、肩をすくめました。

「お父様はお父様、わたしはわたしだよ」

 姫はしっかりした足取りで、広場の上にかかった虹を渡るのでした。





 つづく。




アイテム

 滝壺[ルビーリング,ターコイズリング]

 絹旗[オパールリング,アンバーリング]


 



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