過去ログ - 涼「僕とあなたの」千早「シーソーゲーム」
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◆dj46uVZbVI
[saga]
2012/06/14(木) 02:24:58.14 ID:ueuRfGtz0
千早「ごめんなさい、秋月君。私はきっと貴方にとって重荷になるし、きっとこれ以上私の事を知ったら嫌いになると思う。貴方が望んでいるよりも、汚い人間なのよ」
そんなもの、貴方だけじゃない。僕だってそうだ、きっとみんなも。特別なものなんかじゃない。
涼「完璧な人間なんかいません。その汚い部分も、僕は受け入れます。それすらも好きになる自信がありますから」
千早「こういう時だけ、自信があるのね」
涼「はい、男の子ですから。根拠のない自信は得意分野です」
千早「答えになってないわよ?」
涼「そうですかね……。あはは」
小さく笑いがこぼれる。
涼「僕が貴女を超えたとき、もう一度言います。今のままじゃ、きっとダメだと思うから。全てが終わった時、千早さんも僕に教えてください。貴女の、秘密を」
千早「やっぱり秋月君は強引よ。勝手に告白して、勝手に待ってって言って。手はまだ握ってるし。可愛い顔して、オオカミなのは案外嘘じゃないかもしれないわね」
涼「うっ、否定できないです」
さっと手を放す。
千早「どうせこれ以上言っても聞いてくれないでしょうし。待っているわ。貴方が私を超える日を。その時、私も貴方を……、いいえ、なんでもないわ。はぁ、貴方に嫉妬していたのが馬鹿らしくなってきたわ」
呆れたように笑う。笑顔になってくれたのなら、格好悪い告白も浮かばれるな。
千早「頑張りましょう、互いに」
涼「はい!!」
燃えるような恋心を自覚した僕は、不思議と心が満たされていた。
振られたわけじゃない、どう転がるかまだ分からないだけ。
男性デビューという夢と共に、千早さんと一緒にいたいという夢が生まれたんだ。
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