過去ログ - 風子「風待ち鳥は空を見ていた」
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7: ◆I38.07w0MY[sage saga]
2012/06/09(土) 21:01:59.44 ID:bzATqBdvo
 宙に浮いたような足取りで二人へと近づき。

「だって、本当に楽しかったんだよ。そう思うよね? 二人とも」

 なっちゃんが「はいはい」と言いながら私の頭を撫で、
 英子ちゃんがそれに対し、「夏香、風子を子ども扱いしないの」と促した。

「今日だけは怒らないから。子ども扱いしても」

「いいの? もうちょっと可愛がってあげようかな?」

 なっちゃんにからかわれながら家路に就く。残す行事は卒業式だけだ。

 あのころは思いもしなかった、こんな気分で卒業を迎えられるなんて。
 といっても三ヶ月ほど前の事。ほんの少し落ち込んだだけ。

 今日は空が青い、空気も澄んでいる。

 あのころの空は灰色だった、冬だったせいもあるけれど。
 きっと私は、濁った目で空を見ていたんだと思う。

 真っ直ぐ見つめられず、不安から目を背けたかった。
 でもそれが出来なくて、立ちすくむしか方法がなかった。

「風子ってば」

 なっちゃんの声で我に返り、「お、怒ってないよ」と反応する。

「いや、なんか黙ってたから……。怒らせちゃったかなって」



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