過去ログ - QB「魔法少女達の軌跡」 -SS速報VIP

過去ログ - QB「魔法少女達の軌跡」

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179:破天荒な魔法少女
2012/10/01(月) 18:19:22.27 ID:8w3oyyu20
一章

　一条小鳥(いちじょうことり)。近隣の魔法少女達で、知らない奴はモグリと言われる。
　魔法少女は、魔女を狩る使命を持つ唯一の存在であるが、命を落とす危険が極めて高い。その為、一年も生き残る事が出来れば、ベテランとして名前も知られてくる。
　しかし、小鳥は四年間も、魔法少女として修羅場を潜り抜けてきている。もはや、ベテランや長生きを通り越して、歴戦の猛者と言っても過言では無い。

以下略

180:破天荒な魔法少女
2012/10/01(月) 18:23:40.69 ID:8w3oyyu20

　翌日の昼下がり。小鳥と籠利は、キュウべえに言われた通りに、総合病院に来ていた。
　契約した入院患者、虚口小呑（うろぐちこのみ）の病室へ、わき目も振らず向かった。
「ここか……」
「じゃ、入りますか」

以下略

181:破天荒な魔法少女
2012/10/01(月) 18:24:49.83 ID:8w3oyyu20

　母親は、涙を浮かべ、小呑の元に駆け寄った。
「小呑……本当に喋れるの……本当に声が出せるのね!!　お母さんが、見えるのね!!」
「うん……良く見えるの。お母さんの顔が良く見えて……眩しいんだ」
　抱きしめ合う親子。流す涙は、絆と愛情の深さを、言うまでも無く物語っていた。

以下略

182:破天荒な魔法少女
2012/10/01(月) 18:27:34.38 ID:8w3oyyu20
二章

　小呑が、契約してから二週間が過ぎた。三人の関係も至って良好であり、魔女退治の方も、ボチボチ成果が現れ始めていた。
「行っくよぉー!!」
　籠利はランスを構えて、魔女の本隊に向かい、一直線に突進。

以下略

183:破天荒な魔法少女
2012/10/01(月) 18:29:47.96 ID:8w3oyyu20
　自室に帰った小鳥は、脇目も振らず煎餅布団に寝っころがった。
（……あー……食い過ぎた）
　満腹を通り超す程食べた小鳥は、目蓋が順番に重くなっている事を感じた。
（どーせ明日はバイトも休みだし……このまま寝ようかな）
　天井をボーっと眺めていると、不意に小鳥の耳に声が聞こえた。

以下略

184:破天荒な魔法少女
2012/10/01(月) 18:32:26.95 ID:8w3oyyu20

　翌日。小鳥は、結局昼近くまで眠っていた。
（あー……寝すぎてダルい……）
　背筋を伸ばすと、体中の関節がポキポキと鳴る。
「……腹減った」

以下略

185:破天荒な魔法少女
2012/10/01(月) 18:35:10.17 ID:8w3oyyu20
三章

　破天荒と称される魔法少女と、対峙する魔女。

【王冠】の魔女“コメンダトーレ”その性質は【統制】

以下略

186:破天荒な魔法少女
2012/10/01(月) 18:39:34.35 ID:8w3oyyu20

　ドン、と魔女の体に突き刺さる拳。鉄拳と言う言葉の通り、今の小鳥の拳は鉄の拳。
　魔女さえもふら付く、強烈な一撃を何発も連射する。
　しかし、小鳥の表情は、明らかに焦っていた。
（……早く仕留めないと時間が無い!!）

以下略

187:破天荒な魔法少女
2012/10/01(月) 18:41:28.70 ID:8w3oyyu20

　パキン、と凍りついた様な、奇妙な音が小鳥に聞こえた。
　そして、ヒラヒラと舞う小さなカードが、小鳥の鼻先に落ちてきた。
「間に合ったよ、小鳥!!」
　鼓膜を揺らしたのは、聞きなれた籠利の声だった。

以下略

188:破天荒な魔法少女
2012/10/01(月) 18:44:58.41 ID:8w3oyyu20

　ついに、魔女を射程圏内に捉えた籠利。
「動きの鈍い間に、片付けさせてもらうよ!!」
　恰好を付けた台詞で、二枚のカードを取り出した。描かれているのは、マッチと二十リットル入りのガソリン携行缶。
　カードを魔女の体に張り付けて、レイピアを真っ直ぐに構えた。

以下略

189:破天荒な魔法少女
2012/10/01(月) 18:46:09.96 ID:8w3oyyu20

　同時に、青空から光が差し込んだ。
「終わったか……」
　結界が消えると同時に、小鳥は地面にへたり込んでしまった。
「小鳥!!」

以下略

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