過去ログ - P「お前の夢にはついていけない」律子「……そう」
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32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/06/24(日) 22:36:27.26 ID:mPrEAa4Zo
 ぽかんと口を開けてその背を見送る律子。

「はあ〜」

 彼女は美希の姿が廊下に消えたところで、ようやく大きなため息を吐いた。

「り、律子さん」
「どうしたらいいんですかね、あれ」
「あの、別に美希ちゃんも悪気あってとかじゃ……」

 優しい調子で律子をなだめようとするあずさに、彼女はうんうんと頷いてみせる。

「ええ、わかってます、わかってますとも。きっと、私をやりこめる機会を狙ってたんでしょうし……。でも、私が外部の人間だって言うなら、
かえってさんづけしないといけないってことになるんですけど、そのあたり、気づいてないんでしょうかね?」
「た、たぶん」
「うーん……」

 指で額を押さえ、何ごとか考え始める律子。その様子に不穏なものでも感じたか、あずさは努めて優しい声をかけた。

「律子さん」
「はい?」
「律子さんがアイドルを引退するって聞いて、みんな悲しみましたけど、その中でも、美希ちゃんは飛び抜けて嫌がった子の一人です。だから……
今日のも、その、拗ねてるっていうか、なんていうか……」

 律子はその言葉に目を剥く。

「あれで慕ってるっていうんですか? それはどうなんですかねー」

 たしかにアイドルを辞めると皆に告げた時、美希はショックを受けたような顔をしていたし、その後もしばらくは不機嫌続きだったが、本当に
あずさが言う程のことだろうか、と考える律子。

「まあ、なんとかしてみますか」

 疲れたように呟き、律子たちは美希が戻ってくるのを待つのだった。


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