過去ログ - P「お前の夢にはついていけない」律子「……そう」
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52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]
2012/07/01(日) 02:12:24.27 ID:PuuLvK0+o
 三人の説得は、律子が拍子抜けするほど順調に終わった。

「いい考えですねー」
 あずさはあっさりと同意し、

「いいよー。でこちゃんと組むのも面白そうだし」
 美希は『ちゃんと考えなさい』と律子が叱りそうになるような軽い調子で応じ、

「……ま、悪くないわね。成果は見込めるでしょ」
 一人、しっかりと企画を読み込んだ伊織も律子に同意した。

 だが、問題は、そんなところにはなかった。

「そんなことより」

 バッグをたぐり寄せた伊織が取り出した週刊誌を机の上に放り出す。

「なに?」

 三人を口説き終えて一段落、と肩を叩いていた律子が眼鏡を直しながら、それに注目しようとした。

「なになにー?」

 仕事終わりに二人のやりとりを興味深げにうかがっていた少女がとてとてと寄って来る。双子の片割れが戻ってくるのを待っている亜美であった。

「あ、ちょっと、亜美!」

 律子が手に取ろうとしていた雑誌をぱっと横から取りあげて、わーい、と嬉しそうにはしゃいでいた顔が急に曇る。
 彼女は雑誌の表紙と伊織の顔を見比べ、そして、律子のほうを見て、実に申し訳なさそうな表情を浮かべた。

「どうしたの、亜美」

 悪戯を叱られている時にも見せない顔をされて、律子は急に不安が胸にもたげるのを感じる。
 だが、伊織は全てをわかっているのだろう。亜美に向けてひらひらと手を振った。

「ちょうどいいわ。あんたが読み上げなさい、亜美」
「う、うん」

 そうして、彼女はその表紙に書かれた文を読む。
 即ち、

『秋月律子の後継者争い勃発!』
『765プロ内乱!! アイドルたち10人のそれぞれの戦略!』
 という煽りを。


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