過去ログ - 零児「……東方新世界」　霊夢「第二章、ね」 -SS速報VIP

過去ログ - 零児「……東方新世界」　霊夢「第二章、ね」

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498: ◆NamCapMdYU[saga]
2013/05/11(土) 09:18:57.90 ID:R5ln44+6o

魔理沙「……ア、アリス！」ﾎﾞｿｯ

アリス「で、好きじゃないの」ｼﾚｯ

魔理沙「んぐ……。別に、好きじゃ……ない、ってわけじゃ……ないけど」///

アリス「どっちなのよ」

　魔理沙渾身の照れ隠しも、思い切り流して突っ込むアリス。
　これもまた、日頃のお返しなのかもしれない。

魔理沙「……じゃぁ、黙っててくれるか？」

アリス「何が？」

魔理沙「何がって……そりゃ、これから話す事を零児に……さ」

アリス「……別にいいけど」

　ようやく本題になりそうだと思いつつ、やっぱり随分と素直になっているなと思う。
　普段の彼女なら、結局黙っているかバレバレの嘘で誤魔化すかするものだ。
　それがあっという間に折れたのだから。
　そのことを気にしつつも、言うとおり黙っておいてあげるつもりである。

魔理沙「……私さ。親父が嫌いで家出したって、前に言っただろ？」

アリス「言った気がするわね」

魔理沙「それで香霖のところに転がりこんで、しばらく世話になった後に魔法の森に家建てて……とも」

アリス「へぇ、あの変人さんのところにねぇ（知らなかったわ」

魔理沙「それでさ。香霖も色々教えてくれるし、私が何してもそんなに怒らなかったんだけど……やっぱ、違うくてさ」

アリス「何が違うくて？」

魔理沙「……何って言うのかよくわかんないけど、違ったんだ。……なんて言えばいいのかな」ｶﾞﾘｶﾞﾘ

　いつもなら、真剣さを内に秘めて笑う少女。
　霊夢とも“あの人間”とも違うその人間性は、いつかの自分と被るものがある。
　そう、魔界にいた頃の、あの、がむしゃらな自分と。

アリス「……」

魔理沙「あー……親父と比べちまうっていうか、ああいう人が良かったなって……思う奴なんだけど」

アリス「……父親像？」

魔理沙「それそれ。……香霖はその親父像とはずれてて。……けど、零児は違うくてさ」

アリス「んー……悪い意味で？」

魔理沙「良い意味でだよ！　ここにきて悪い意味なわけ……ねー、よな」

アリス「そりゃねぇ」

　それを隠すこともない素直な反応に変わり、そして同時に原動力とも化している現状。
　己との違いをみて、その才能とともにどう変わっていくのか……それが知りたい。

魔理沙「……うん。だから、その親父像に零児はぴったりでさ。……」

アリス「ふぅん」

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