過去ログ - 千早「私達は歌でトップアイドルを」P「目指す!」
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Swing
◆sxnyhhBh7A
[saga]
2012/06/27(水) 11:27:41.93 ID:CN6ChBUU0
社長「ついに我がプロダクションからも、ランクCのアイドルが誕生した」
律子「おめでとう春香!」
春香「は、はいっ! ありがとうございます。これも支えてくれたプロデューサーさんをはじめ、みんなのお陰です」
真「そんなことないよ。ボク達もみんな、春香が努力している所を見てきたからね」
雪歩「そうですぅ。春香ちゃんは、レッスンでも営業でも、いつも一生懸命でした」
美希「ミキもはやく春香に追いつくのー!」
伊織「私も負けないわよ」
響「自分だって完璧だからな! 春香もうかうかしていると、自分追い越しちゃうんだぞ」
仲間の躍進に、事務所は活気にあふれる。
そう。それはとても喜ばしい事だ。
ましてその相手は、私の親友なのだ。
嬉しくないはずがない。
だけど……
P「やったな、春香」
春香「プロデューサーさん……」
頬を染め、プロデューサーと見つめ合う親友。
その表情だけで、私には親友の感情が手に取るようにわかる。
わかってしまう。
千早「っ……」
胸が痛い。
春香が羨ましい。
着実に芸能界で、アイドルとしての成功を収めていく春香。
そして、プロデューサーの期待に応えられる春香が……
私は羨ましい。
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2
:
Swing
◆sxnyhhBh7A
[saga]
2012/06/27(水) 11:29:41.21 ID:CN6ChBUU0
P「だけど春香、ランクCはまだまだ通過点に過ぎないぞ」
春香「はい! 夢は……トップアイドルですからね!!」
P「そうだ。ランクCになりながら、そこで消えていったアイドルもたくさんいる。春香! 気を引き締めてがんばるんだ!!」
以下略
3
:
Swing
◆sxnyhhBh7A
[saga]
2012/06/27(水) 11:31:15.08 ID:CN6ChBUU0
春香「次は、千早ちゃんの番だよ」
千早「そんな……私なんてまだまだ」
私のランクはE。
以下略
4
:
Swing
◆sxnyhhBh7A
[saga]
2012/06/27(水) 11:32:06.01 ID:CN6ChBUU0
P「俺は当面、春香の担当を外れる事になった」
予想外の言葉。
私は耳を疑った。
以下略
5
:
Swing
◆sxnyhhBh7A
[saga]
2012/06/27(水) 11:32:51.60 ID:CN6ChBUU0
千早「それは私が、おちこぼれ……だからですか?」
ああ……
まただ。
また私は、こんな口の利き方をしてしまう。
以下略
6
:
Swing
◆sxnyhhBh7A
[saga]
2012/06/27(水) 11:34:22.81 ID:CN6ChBUU0
P「千早の歌を初めて聴いた時、俺は心が震えた。初めて会った時だ、覚えているか?」
千早「CHEXライブでの前座の仕事ですね」
P「あの時言った千早の言葉、俺は今でも忘れない……」
以下略
7
:
Swing
◆sxnyhhBh7A
[saga]
2012/06/27(水) 12:17:26.64 ID:CN6ChBUU0
後に聞いた話によると、この時期の私の立場は微妙なものだったらしい。
アイドルでありながら、歌の活動しかやりたがらず、その歌の売り上げも今ひとつでパッとしない。
自覚はあったものの、文字通りのおちこぼれだったわけだ。
以下略
8
:
Swing
◆sxnyhhBh7A
[saga]
2012/06/27(水) 12:18:37.45 ID:CN6ChBUU0
千早「それは気にしませんが、子供向けの童話の歌ですか……」
P「千早!」
千早「な、なんですか!? プロデューサー」
以下略
9
:
Swing
◆sxnyhhBh7A
[saga]
2012/06/27(水) 12:19:10.73 ID:CN6ChBUU0
P「それにNHKでいい仕事をすれば、またすぐに使ってもらえる。あそこはそういう局だ。そしてそうして仕事をしているうちに、ヒットが出れば……紅白も夢じゃない!」
千早「紅白……」
歌をうたう者として、憧れの番組だ。
以下略
10
:
Swing
◆sxnyhhBh7A
[saga]
2012/06/27(水) 12:21:02.46 ID:CN6ChBUU0
パンを踏んだ娘
www.youtube.com
11
:
Swing
◆sxnyhhBh7A
[saga]
2012/06/27(水) 12:22:54.97 ID:CN6ChBUU0
P「ざっとあらすじを話すと、高慢な少女インゲルが奉公先から実家に帰る途中、水たまりで服が汚れるのを嫌い、お土産に持たせてもらったパンを踏んで水たまりを渡ろうとしたんだ」
P「だがパンを踏んだ途端、底なし沼のようにインゲルは地の底へ落ちていき、地獄に行くことになる……」
千早「なんだか重い話ですね」
以下略
12
:
Swing
◆sxnyhhBh7A
[saga]
2012/06/27(水) 12:23:58.85 ID:CN6ChBUU0
千早「♪ パンを〜踏んだ〜娘〜♪……」
私は持ちうる技術を注ぎ込んで歌った。
声の調子もいい。
以下略
13
:
Swing
◆sxnyhhBh7A
[saga]
2012/06/27(水) 12:24:42.35 ID:CN6ChBUU0
私は項垂れて、レッスンルームを出た。
そう、歌自体はうたえているのだ。
問題はこの歌の解釈。
以下略
14
:
Swing
◆sxnyhhBh7A
[saga]
2012/06/27(水) 12:26:18.59 ID:CN6ChBUU0
千早「春香っ!」
春香「え? な、なに? 千早ちゃん」
千早「春香はパンとかも作れるの?」
以下略
15
:
Swing
◆sxnyhhBh7A
[saga]
2012/06/27(水) 12:27:01.14 ID:CN6ChBUU0
春香「今日は私もグラビアの撮影だけだし、夜ならいいんだけど……千早ちゃんのウチって、オーブンなんて無かったよね」
千早「電子レンジじゃ、ダメ?」
春香「うん……じゃあ、そうだ! 炊飯器はあったよね。あれで焼こうか」
以下略
16
:
Swing
◆sxnyhhBh7A
[saga]
2012/06/27(水) 12:28:03.61 ID:CN6ChBUU0
春香は戻ってくると、すぐに私の家に来てくれた。
春香「さすが千早ちゃん、抜かりないね。じゃあ始めよっか」
千早「ええ。お願いするわ」
以下略
17
:
Swing
◆sxnyhhBh7A
[saga]
2012/06/27(水) 12:29:18.77 ID:CN6ChBUU0
春香「いや、待って待って! 待ってってば千早ちゃん!!」
千早「なに?」
春香「丹精込めたんだよ? 一生懸命焼いたんだよ? それを踏んじゃだめだよ」
以下略
18
:
Swing
◆sxnyhhBh7A
[saga]
2012/06/27(水) 12:58:14.41 ID:CN6ChBUU0
春香「わかってくれたんだ。ふう、良かったあ……」
千早「水たまりね!?」
春香「え?」
以下略
19
:
Swing
◆sxnyhhBh7A
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2012/06/27(水) 12:58:50.78 ID:CN6ChBUU0
千早「♪ パンを〜踏んだ〜娘〜♪ パンを〜踏んだ〜娘〜♪ パンを〜踏んだ〜罪で〜♪ 地獄に〜お〜ち〜た〜♪」
P「おお! 見える……見えるぞ千早!! 美しくも罪深い少女がパンを踏む情景が、俺の脳裏にありありと浮かんでくる……!!!」
千早「プロデューサー! 私、やりました!!」
以下略
20
:
Swing
◆sxnyhhBh7A
[saga]
2012/06/27(水) 12:59:26.93 ID:CN6ChBUU0
私の歌が使われた、童話番組は一世を風靡した。
NHKには「子供が怖くて泣いた」「思い出すだけで不安になる」「トラウマを刻み込まれた」との声が殺到したそうだ。
しかし話題になった事で、視聴率は跳ね上がった。
曲も、番組使用曲としては異例のCD化まで決定した。
以下略
21
:
Swing
◆sxnyhhBh7A
[saga]
2012/06/27(水) 12:59:56.64 ID:CN6ChBUU0
P「NHKさんは大喜びだ。良かったな、千早」
千早「はい。でも、なんだか売れてはいますが評判が、その……」
P「確かに心ない声もある。しかし逆に考えろ、それだけあの歌には力があるんだ」
以下略
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