過去ログ - 少年「うああ!襲いくる!あれが噂の紫ババアだ!」
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15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/07/05(木) 00:10:11.43 ID:lNvkrDcIO
少年は当初は絶句し振り返ることすらできず、ただ、背後の妖怪の哀しき心情の吐露を聞くだけであった。
ただ、時間が経過するに連れてそこに驚愕と恐怖以外の、まったく別の感情が入り混じりつつあった。
同情。
深い絶望に迷い込んだ哀れな霊の境遇に対する同情心が、彼の歯の震えを止めた。
頭に血が登り、脳が膨れ上がり、恐怖心を押さえ込む。
一度は死を決意して止めた体を、霊のために再び動かすことに、少年は一切躊躇しなかった。
体を動かし、すすり泣く妖怪の方に向き直る。
反応した妖怪が僅かに頭を上げた。
覆い尽くす長い髪の向こうに、落胆した女性の表情が見えた気がした。


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