14:猫宮[saga]
2012/07/07(土) 17:59:09.61 ID:THTp/il80
「ごめんね、平沢さん、変に笑っちゃって……。
でも、うん、もう大丈夫。
それより平沢さん、私達が同級生って事が分かったわけだし、敬語はやめない?
私も敬語を使うのやめるから……、どう?」
「えっ、でも……。
……うん、分かった。そうだよね、同級生なんだもんね。
これからは普通に話すよ、中……ううん、梓ちゃん。
これでいいかな?」
「うん、それでお願い」
返事をしながら、私は本当はちょっとだけ戸惑っていた。
敬語をやめようと発案したのは私だけど、まさか呼び名まで変わるとは思ってなかったから。
堅苦しい口調はやめたかっただけなんだけどな……。
でも、それもいいかな、って不思議とそう思えた。
平沢さんにとっては、名前の呼び方も含めて、敬語と普通の喋りの線引きがあるんだろう。
私の方はまだちょっと照れ臭いから呼べそうにないけど、
その内に平沢さんを名前で呼ぶのも悪くないかもしれない。
「……それで本題に戻るけど、平沢さん。
『一生に一度のチャンス』って何なの?
……宗教とかじゃないよね?」
「うん、宗教じゃないよ、梓ちゃん。
誰が呼び始めたのかは私も知らないんだけど、『チャンスシステム』ってシステムがあるの。
その『チャンスシステム』の順番が、今回、梓ちゃんに来たって事なんだ」
『チャンスシステム』……。
余計に胡散臭い上に微妙に安っぽい……。
平沢さんは信じられるけど、そのシステムはどうにも信じられない……。
と言うか、信じたくないなあ……、単に気分的にだけど。
平沢さんもそれは百も承知みたいで、微苦笑を浮かべながら説明を続けてくれた。
259Res/446.18 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。