過去ログ - 光成「・・・パラサイトじゃと?」
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24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2012/07/14(土) 12:52:45.49 ID:aHhPZELjo
男の数は十人。
崩れたブロック塀に埋もれた男、重なり合い呻き声を上げる男達、地面に五体で大の字を描いている男。
様々なスタイルで敗者を表現していたが、皆統一して、屈強な大男だった。
25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2012/07/14(土) 12:54:27.32 ID:aHhPZELjo
デカい、サイズで言うならばそこに転がっている男達と差程変わらないだろう。
しかし、違う。
ダブルのスーツの上からでも解る、質の違う筋肉。
26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2012/07/14(土) 12:55:35.07 ID:aHhPZELjo
「忙しそうだね、親分」
少年の名は刃牙、先程と変わらぬ調子で話しかけると、その男は口角を少し持ち上げた。
それが合図のように、木崎と呼ばれる男は話し始めた。
27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2012/07/14(土) 12:56:49.39 ID:aHhPZELjo
持って生まれた腕力だけで極道の世界をのし上がって来たと言う、受け入れ難いほどのシンプルなスタイル。
それゆえ、憧れる。
ただそこに立っているだけで跪き、地面に頭をこすりつけたくなる。
28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2012/07/14(土) 12:57:27.62 ID:aHhPZELjo
「・・・わざわざどうした?」
「お使いだよ、徳川のじっちゃんの、花山は何処におるう!って」
両拳を挙げてヒステリックな老人の形相を模写した刃牙に、軽く俯いて息を漏らす花山。
29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga]
2012/07/14(土) 12:57:57.40 ID:aHhPZELjo
不似合いとわかりつつ進めてくる刃牙に、花山は肩をすくめて見せた。
「・・・お連れさんは?」
突然の木崎の一言に姿勢を正した川本は、適切な自己紹介をしようと脳内のありとあらゆる引き出しを引っ張り出し言葉に出そうとするが、大太鼓を連打するような心拍に混乱し、結果唇を開け閉めするだけに至った。
30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/14(土) 14:58:22.41 ID:oPI76kVIO
31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/14(土) 14:59:08.36 ID:oPI76kVIO
「居眠りなどする君が悪い、シンイチ正門の方を見ろ」
「すげえ車、なんだっけあれロールスロイスだっけ?」
「そんなことではない」
32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/14(土) 15:06:17.91 ID:oPI76kVIO
「あ・・・あれ、徳川、テレビで見たことある」
「・・・嫌な予感がするな」
「予感?ミギー予感なんかするのか?」
33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/14(土) 15:07:25.24 ID:oPI76kVIO
「どうした?ミギー」
「シンイチ、あそこの会話聞き取ってみろ・・・今、あの老人の唇の動きを読んでみたら、君の名前を言っていたようだぞ」
またまたご冗談をと言いたい所だったが、ミギーがこんな嘘をつく筈が無い。
34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/14(土) 15:08:42.71 ID:oPI76kVIO
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