過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.13
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12: ◆YHxtVKAHbw[sage saga]
2012/07/17(火) 21:58:54.20 ID:R5rxtn7yo
 さて、日曜日。
 俺は現在赤城との約束を優先させた事について絶賛後悔中であった。

「いやー、瀬菜ちゃんに買物頼まれてね〜」

 そういう事は俺を誘った時点で言っておけよ。

「いつもなら俺一人で済ますんだけどさ〜」

 お前は本当に勇者だよ。

「初回特典が二種類あるってゲームを頼まれたんだけど、お一人様一品限りなんだわ」

 今度赤城に真壁くんを紹介してやろう。
 瀬菜からの依頼なら文句言いつつツッコミ入れつつ応じてくれるはずだ。

「高坂、なにさっきからブツブツ言ってんだ?」
「別になんでもねーよ。ただ、何が悲しくて男二人で池袋の乙女ロードを歩かないといけないのだと思い悩んでいるだけだ」
「大丈夫だ。すぐに慣れる」
「一生慣れたくねえ」


 そこに、沙織と黒猫からメールが入った。

『例のイベント会場できりりん氏を発見したでござる。これより接触するでござる』

『あなたの妹、目が完全に死んでるわ』

 イベントを目前にして徐々に興奮状態に近付いていくだろうと思っていたのだが、予想に反して今朝見かけた桐乃は史上最高級の沈んだ表情をしていた。


「とっとと用事済ませようぜ。こんな場所からは一刻も早く退散したい」

 この俺の発言の真意は桐乃を心配してではなく、乙女ロードから逃げ出したいという思いによるものであると念を押しておく。
 正直、キツイ。


 数分後、沙織から再びメールが入る。

『きりりん氏合流ミッション完了したでござる。拙者と黒猫氏を見るなり嬉しそうに駆け寄って来たでござる』

 やっぱりあの二人に任せて正解だったな。
 おっと、まだ続きがあるぞ。
 えーと、

『ただ拙者の勘違いでなければ普段のきりりん氏の明るさと比較して五十%程度に見えるでござる』


 …………。
 俺は沙織のことを全面的に信用している。
 その沙織が言うのだから、桐乃のテンションが上がりきっていないのは事実だろう。
 残りの五十%はなんだ?
 俺か? 俺がいないことなのか?


 赤城との買物が終わったところで、今度は黒猫からメールが入った。

『あなたの妹、徐々に負の想念に押し潰されつつあるわ。心が闇に染まるのも時間の問題ね』

 おいおい、いい加減にしろよ。


「高坂、用事も済んだしその辺でメシでも食おうぜ」

 俺は、暗黒物質(瀬菜依頼のBLゲー)が入った袋を赤城に押し付け、

「悪い、急用が入った」

 駅に向かって走り出していた。


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