過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.13
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265: ◆YHxtVKAHbw[sage saga]
2012/08/06(月) 18:54:04.42 ID:DufMtpvzo
『休日は大好きなお兄ちゃんと買物して過ごしてます♪』

 親父の宝物は、雑誌の桐乃の掲載ページのスクラップだった。
 この一文は、桐乃の雑誌向けプロフィールの休日の過ごし方に書かれていたものだ。

「おまえ達は口も聞かないような仲だったが、桐乃の本心は仲良くしたいということはこれを読めば一目瞭然だ。京介もそうだったろう?」
「ああ。確かに人並の兄妹っぽい仲ってやつは憧れが無かったと言えば嘘になるよ」

 親父に俺は答える。
 桐乃は先程から俺の横で赤面続行中だ。

「母さんは今まで仲が悪かったその反動が怖いと変な心配をしているが……俺は信じているぞ。昔仲が良かった頃の桐乃の一番の理解者は京介、おまえだったからな、今もそうだろうと俺は確信している」

 確かに、今の桐乃の特殊な趣味という秘密を共有しているのは俺だけだからな。
 オタクの件に関して言えば、桐乃を守れるのは俺しかいない。

「桐乃、今まで出来なかった分、せいぜい京介に甘えろ。京介、桐乃の支えになってやれ」
「……うん……」
「ああ」

 桐乃と俺が答えると、親父は満足そうに頷いた。

「お互い大人になって好きな人が出来て結婚してこの家から出て行っても、おまえ達はたった二人の兄妹だという事は忘れないようにな?」
「ああ」

 俺は答えるが、桐乃は黙って俯き、膝の上に置いた手をぎゅっと握り締めていた。


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