過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.13
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或るモデルの自覚
◆ebJORrWVuo
[sage saga]
2012/08/12(日) 02:00:59.39 ID:0Jlxs+tGP
「あ、あやせ。そろそろ入っていいかな?」
「だ、駄目です、入ってきたらぶち殺しますよっ!」
いけない。つい、ベッドを堪能してしまいました。
慌ててベッドから身体を起こし、そして素早く整え、服の乱れを直して。
「は、はい、どうぞ」
「お、おう」
わたしの声を合図にお兄さんが玄関からやってきた。
そしてちらちらと辺りを見渡して、訝しげに呟く。
「……何も、無いな」
「な、何もありませんよっ」
「しかし、だとすると一体、なんで制止を食らってたんだ?」
やばいです。滅茶苦茶おにいさん、怪しんでます。
「と、特に理由はありませんっ」
「んな訳あるかよ。何だかすげえ必死そうだったぞ」
「あ、ありませんってば」
必死にはぐらかそうとしているわたしに対して、お兄さんは真っ直ぐと真剣な表情でわたしを見つめてきた。
「あやせ。おまえは、嘘が嫌いだって言ったよな?」
「う……、い、いいましたけど」
「それで、おまえ自身は他人に嘘をつくのを良しとするのか?」
「…………」
う……ううう……。
悔しいけど……、正論です。
これはわたしが間違えています。
け、けど。
言える訳ないじゃないですか。
あなたの匂いを嗅いでました、とか、ベッドで匂いを堪能していました、なんて!
「…………」
「…………」
「…………分かったよ」
「え?」
ふぅ、と息を吐くお兄さん。
そして優しげな表情を浮かべて、お兄さんは言う。
「言いたくないってのは分かった。何をしてたかは、聞かない。
別に怪我をしてたとか、そういうんじゃないんだよな?
もしそういうのを隠してるって言うんなら、俺は怒るからな」
あ……。
お兄さんが真顔でわたしに問い詰めてきた理由が分かった。
わたしが怪我をしたんじゃないかって思ってたんだ。
途端、何だか疚しい事をしていたわたしは自分が恥ずかしくなった。
「お……お兄さん」
「ん、どうした?」
「わ、わたし、お兄さんの匂いが……気になって」
「…………」
恥ずかしい。とても恥ずかしい。
けど、お兄さんに嘘をつきたくなくなってしまったので。
暴露する事にします。
「だから、ベッドで匂いを嗅ごうとして……」
「…………」
「ご、ごめんなさい」
ぺこり、とわたしは謝ってみせる。
対して、お兄さんは少し俯いてしまった。
ひ、引かれてしまったんでしょうか。
う、ううう。
「そ、そんなに気になるか?」
「え、その、そ、それなりには」
「……そうか」
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