過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.13
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或る分岐点 秋美ルート
◆ebJORrWVuo
[sage saga]
2012/09/15(土) 13:11:36.65 ID:cRjnl64vP
心に渦巻くのは葛藤。
俺には……、と言いかけて言葉が止まる。
確かに、裸を見た。
それを責任取らないのは、オーケイなのか?
でもだからといってそれを理由に付き合うってのは正しいのか?
それは、「理想の男」足りえるのか……?
俺の心に渦巻く葛藤を知ってか知らずか、暫く俺の顔を見ていた櫻井が顔を逸らす。
答えを出さない俺にしびれを切らしたのか、それとも。
「……ごめん。聞かなかったことにして。ていうか、こんな部屋も掃除出来ないような女、高坂だって嫌だよね」
顔を逸らした先が、泣いているように見えたからだろうか。
それともこのまま櫻井が去ってしまうような気がしたからだろうか。
俺は、咄嗟に櫻井の肩を掴んで、こっちに振り向かせる。
「……俺は……」
何を言おうとしてるのか、何を伝えようとしてるのか。
それすらも分からない侭、俺は櫻井の目を真っ直ぐと見る。
「俺は……多分、好きな人が居る」
「…………」
「そいつの事が誰なのか、浮かんでくるけど、そうじゃない気がすんだ。そうなんだけど、そうじゃない。つか分からねえんだ、まだ、分からねえんだよ、好きとか、そういうの」
「…………」
「でもさ、俺は……おまえだって……もっと仲良くなりてえって……思うんだよ」
「…………」
「ごめん、何言ってんのか分からねえ、よな」
本当に何を言ってるか分からない。
結局どうなんだよ、って感じだ。
だが、櫻井は何かに納得したのか、目に涙を溜めたまま、少し馬鹿にしたような表情を浮かべて。
「こーさかって、ハーレム希望?」
「は?」
「俺には好きな人がいるけどおまえも気になるんだぜ、って聞こえたんだけど」
「…………」
……言われてみれば確かに。
ってあれじゃん。俺、最悪じゃん。最低な解答じゃね?
「……全く。なんでこんなの、好きになっちゃのかな、あたし」
「……悪い」
「いいよ。確かに、そんな感じ。三年後も、七年後もそんな感じっぽい」
「いやそれはないだろ。もっとしっかりしてるって」
「どーかな」
櫻井はくすっと笑うと、俺に背を向ける。
「……櫻井?」
「部屋から出てって」
「…………分かった」
だよな。
俺は櫻井を傷つけた。だから、ここは去るべきだ。
そう思ってベランダから出ようとしたところを、櫻井に止められる。
「ちょ、なんでベランダからでていこうとしてんの?」
「ああ、わりい。出るなら玄関からか」
「……ああ、そういう勘違いね。……もう一度言うから良く聞いて、高坂」
「?」
「……部屋から出ていってと言ったのであって、家から出ていけって言ってない」
……確かに言ってないな。
だがその違いがなんだってんだ?
「キミって察しが悪いよね。馬鹿ってわけじゃないと思うけどさ。……あたしが遠回しすぎなのかもだけど」
「わりい、まるで分からねえ。つまり、どういうことなんだ?」
「……今から、制服に着替えるから。学校、連れて行ってくれるんでしょ?」
「……へ?」
櫻井が言い出した事が全く理解できなくて、俺はつい間抜けな声を出してしまった。
なんで学校に行く事になってんだ?
ああ、そもそもそれが目的だったんだったか。
じゃあ、なんで学校に行く気になったんだ?
寧ろ、もう俺に会いたいくないとかで、学校に来なくなるかと思ったんだが……。
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