過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.13
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863:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/10/11(木) 23:16:45.02 ID:UgVSypyPo

「ねぇ、きょうちゃん。……黒猫さんは、最近どうしてるの?
 今でも一緒に、きょうちゃんのお家でげーむとか作っているのかな?」

「麻奈実、おまえは、何かとんでもねえ勘違いをしてんじゃねえのか」

「あはは、きょうちゃんこそ何か勘違いしてるんじゃないのかなぁ〜。
 黒猫さんは最近どうしているのかなぁ〜って思っただけで、別に他意は無かったんだけどな〜」

麻奈実は俺の淹れたお茶を一口啜ると、「だって、わたしには関係のないもん」と呟いて、口元だけで笑った。
他意はないなんてあからさまに言われると、俺のような小心者は余計につまらねえことを考えちまう。
このまま笑って誤魔化すか、それとも、この際はっきりと言って置くべきか……。
俺は、麻奈実の視線を避けるように天井を見上げた。

人一倍プライドが高くて、それでいてどこか不器用な黒猫に心惹かれたことは事実だ。
桐乃がアメリカに留学しちまって、その寂しさを紛らわすために世話を焼き始めたってことも否定しない。
だからって、それがすぐに恋愛に発展するかといえば、それは麻奈実の妄想というか思い過ごしだ。
いつだったか黒猫が俺に言った台詞だって、俺をからかってやろうとしたいつもの気まぐれに違いない。

「麻奈実、俺の話を聞いてくれるか? 俺と黒猫はただの――」

「もしかしたらきょうちゃんは、わたしがやきもちを焼いてるんじゃないかって、そう思ってるのかなぁ〜。
 だったら、ほんと〜うにきょうちゃんの思い過ごしだよ。あははは」

人を見下した物言いってのは、桐乃と黒猫の専売特許かと思っていた。
多分これは夢なんだ、俺が昔から知っている麻奈実はこんなヤツじゃねえもん。
いつもほわんとしていて思いやりがあって、自分のことよりも、人のことばかり気に掛ける優しいヤツだったじゃん。
俺は麻奈実をガキの頃から知ってんだぜ。だからこれは夢なんだ、たちの悪い夢なんだよ。


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