過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.13
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872:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/10/11(木) 23:22:40.95 ID:UgVSypyPo

俺の言うことなんか聞いちゃいねえ。思い込みの世界に入り込んだあやせは天下無敵だ。

「ずっと続くと思っていた日常が、……ずっと信じていたものが、ある日を境に音を立てて壊れ始めた。
 そう感じているんじゃないでしょうか。
 だとしたら、麻奈実さん自身が変わるしかなかった、そうは思いませんか?」

多少天然っぽいところのある麻奈実と、思い込みの強いあやせが、なぜこれほど仲が良いのかさっぱり分からん。
お婆ちゃんと孫娘みたいな関係でもあるまい。

「わたしがなぜ隣の部屋にいたのか、まだお答えしていませんでしたね。
 昨日の夜、お姉さんからお電話を頂いて、学校が終わったら家に来ないかとお誘いを受けていたんです。
 詳しいことは学校の帰りにでも携帯で連絡するからと」

「隣りの部屋にいたくせに、俺が来たってわかったのになんで何も言ってくれなかったんだよ」

「わたしもお姉さんから教えてもらっていなかったんです。
 お兄さんの声が聞こえて、何かあるなって、わたしすぐに気が付きましたけど。
 さっき、紫陽花は植えた場所によって色を変えるとわたしが言ったこと、覚えていますか?
 ……申し訳ありませんが、少しの間だけわたしの傘を持っていてください」

俺が傘を代わりに差してやると、あやせは学生鞄を開け、中から一通の封筒を取り出した。
封筒の表には、二等賞というスタンプが押されている。

「商店街の福引で当たったものなんですが、一枚はお兄さんに差し上げます」

あやせがその封筒から取り出したものは、映画のペアチケットだった。

「このチケットの下の方に書いてあることを良く見て欲しいんですけど、
 期限が来週の月曜日までなんです」


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