過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.13
1- 20
877:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/10/11(木) 23:26:00.50 ID:UgVSypyPo

「何か失礼なことを考えていませんか?」

「いっ、いや、もしかしたらあやせに殴られるんじゃねえかと――」

「わたしがお兄さんを殴ったことなんて、……まあ、何度かあったような気もしますけど、
 それは全部お兄さんに原因があったからじゃないですか」

「何度どころの騒ぎじゃねーだろうが」

「――それはこの際横に置いとくとして、どうしてもお金を返して欲しいと言うのなら、
 わたしのお願いを聞いて下さい」

何なのこの言い草。論理のすり替えにも程があるんじゃないですかっての。
俺のバイト代を横取りしておいて、返して欲しけりゃ言う事を聞けって、どういう教育を受けてきたんだか。

あやせは、俺に家まで送ってくれた礼を丁寧に述べて、口をギュッと結んで家の中へと消えた。
俺は、あやせが別れ際に告げた言葉が胸に突き刺さって、しばし呆然としていた。

「わたしが本当に心配なのは、お兄さんの後輩の黒猫さんではありません。
 もう誰にも遠慮はしません。……麻奈実さんであっても、それがたとえ……桐乃であっても」

氷のように冷たく、そして固い決意にも似たあやせの言葉に、俺は途惑いと同時に恐怖すら感じた。
星さえ見えない夜空の下、自分の家へ向かって歩きながら、あやせが近頃俺に示す態度を思い起こしていた。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/800.47 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice