321: ◆hdSJbJZZTU[saga]
2013/07/29(月) 09:04:13.17 ID:goHoUlUt0
「けが人はなし。事前に危険を察知した黄泉川が避難を促したおかげだって」
「で、曰く。見たこともない不気味な『青い人形』が館内にあったんだって。多分起爆したのはソレだろうねぇ。七月に似たような事件あったんだって? なんだっけ……『虚空爆破(グラビトン)事件』って言ってたかな? ミサカは知らないけどさ」
「『量子変換(シンクロトロン)』の能力者をあたったけどハズレ。どれも火力不足。まぁ、いざとなれば発電系とかドアとかを焼ききれる程度の道具があれば誰でも可能なわけだし、解決はしてない」
「ただ、相当な数があったみたいだね。半焼したよ、あそこ。展示品とかはもうほとんど残ってないんじゃないかな? 結構貴重だったらしいよねぇ」
「まあいいや。それで第一位の話だけど、最初芳川がいないことに気づいて中に戻ろうとしたんだってさ。その直後に爆発。心配されてたよー? ミサカとしてはどうなろうが知ったことじゃないんだけどさ」
「それで、焼け跡から無傷で見つかったって。電極切り替わってたから『反射』したんでしょ。今は検査入院中」
「そんなもん? 参考になっ―――ちょっと、どこ行くの!?」
もう途中からは頭に入ってこなかった。そうだ、あの場所で俺は―――。
杖を探している時間が惜しかった。それほどまでに焦っていた。
電極を切り替え、窓を開き、飛び降りる。
……行かねェと。
何かに引き寄せられるように、俺は急ぐ。
確認しなきゃならないことがあるンだ。
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