過去ログ - PoH「イッツ・ショウ・タイムと行こうぜ!」
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2:1[saga]
2012/07/24(火) 10:09:25.02 ID:pR10wcino
アインクラッド標準時 二〇二四年 七月  現在の最前線・第六十三層


昼間だというのに暗く茂った森のフィールドにて、切羽詰まった表情の男が三人、互いの背を補うように佇んでいた。

以下略



3:1[saga]
2012/07/24(火) 10:14:19.35 ID:pR10wcino
ライトエフェクトが限界まで抑えられたその鉄針は恐ろしい速さで男達の内一人に迫り、気付く間もなく一瞬で、男の喉に深々と刺さった。

SAO内部、その全てを統括するシステムプログラム《カーディナル》の統治下では、
例え腕を切り落とされようと足を潰されようと、表現として赤い光芒が飛び散り、プレイヤーに不快な感触のノイズが走るが、実際のリアルな血液は出ない。

以下略



4:1[saga]
2012/07/24(火) 10:17:02.62 ID:pR10wcino
全て致命傷に至る箇所を見事に捉えており、こと心臓付近に至っては、無慈悲なことに数十本の針が密集していた。

これによってクリティカルポイントを数回に亘って攻撃された男のHPバーはあっという間に減少し、
止めとして発射された最後の鉄針がこれまでよりも強く腹に撃ち込まれたことによって、遂に尽きた。

以下略



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/07/24(火) 10:18:03.52 ID:y+RAX7lqo
SAOか


6:1[saga]
2012/07/24(火) 10:21:03.49 ID:pR10wcino
俺がそいつの噂を聞いたのは、
仮想空間のくせに本州の茹だるような暑さを見事に再現していた七月《クチナシの月》のことだった。

その日、俺はいつも通りに一日分の攻略ノルマを済ませ、
さて帰ってアイテム売ったら寝るかと拠点にしている第五十層《アルゲート》までテレポートし、常連となっている怪しげな佇まいの武器屋に入り、
以下略



7:1[saga]
2012/07/24(火) 10:24:51.09 ID:pR10wcino
既に疲労困憊している俺・キリトは、うんざりとした表情を作ってエギルに振り返った。

この黒肌で禿頭の巨漢は対してなかなか似合わない真剣な顔つきで、

エギル「ああ、最近噂になってることなんだけどよ……知ってるか? 《ピッカー》の話」
以下略



8:1[saga]
2012/07/24(火) 10:28:13.96 ID:pR10wcino
エギル「知ってるかどうかを聞いてるんだよ」

キリト「いや、知らんな」

エギル「ああ、だろうとは思った。攻略以外に脳を使わんお前のことだからな」
以下略



9:1[saga]
2012/07/24(火) 10:31:05.60 ID:pR10wcino
俺は今もアイテムストレージに格納されている細長い銀の針を思い出していた。

ダメージはそれほど望めないが、ほぼ確実に先制攻撃(ファーストアタック)を打てるのと、
スキルを上げればほぼ確実にヒットさせることが出来るので、あって損は無しと愛用させてもらっている。

以下略



10:1[saga]
2012/07/24(火) 10:35:16.32 ID:pR10wcino
《PK》……プレイヤーキルを趣向とするイカレたプレイヤーのことを、SAO内では《オレンジプレイヤー》と呼ぶ。

フィールド内で略奪、殺害など、ゲームプレイに支障を来すと判断されたプレイヤーのカーソルの色がオレンジに変わることから、そう呼ばれている。
ちなみに正常な者のカーソルは緑だ。

以下略



11:1[saga]
2012/07/24(火) 10:38:05.51 ID:pR10wcino
このゲーム内において、HPバーがゼロに至った瞬間、そのプレイヤーのアバターはポリゴンの破片となり、消える。
ここまでは従来のゲームも同じだ。

が、このSAOは違う。

以下略



12:1[saga]
2012/07/24(火) 10:42:21.33 ID:pR10wcino
そもそもナーヴギアは流線型のヘッドギアと言う構造で、馬鹿でかいヘルメットのような代物の内部には無数の信号素子が存在する。
それらが発生させる多重電界によってナーヴギアはプレイヤーの生体脳そのものと直接接続される。
それによって、プレイヤーは情報として送られてくる五感――味覚、嗅覚、視覚、触角、聴覚を感じることが出来るのだ。

開発され、一般に普及された二〇二二年五月、ナーヴギアの作り出す世界のことを人はこう呼んだ――『仮想現実』と。
以下略



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