過去ログ - PoH「イッツ・ショウ・タイムと行こうぜ!」
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24:1[saga]
2012/07/24(火) 11:24:24.07 ID:pR10wcino
遠くで、コツ、と、靴の立てる硬い音が響いた。
僅かに声が聞こえた。

「 ――――空に架かれよ銀針(ぎんしん)の月―――― 」

以下略



25:1[saga]
2012/07/24(火) 11:27:42.27 ID:pR10wcino
死に行く人々、殺し続ける人々、その全てに捧げる鎮魂歌のようにも聞こえた。

その妖絶で、あまりにも美しい歌声に、俺は麻痺毒を食らわされたように動けなくなった。
目の前に迫り来るのが強大な存在であると言うにも関わらず、射竦められたように身体の自由が利かない。

以下略



26:1[saga]
2012/07/24(火) 11:30:40.02 ID:pR10wcino
長い髪から見て女だろうとは予想できる。
男性プレイヤーの中にも髪を長く伸ばす輩はいるが、どうも男性と女性のステータスに差があるようで、女性ほどには伸びない。
そして目の前の女は、腰ほどの高さまで届いている。よって女だ。
何より、身体前面の胸部に二つのふくらみが確認できる。よって女だ。
間違いない、ってか何を考えてるんだ俺はこんな時に。
以下略



27:1[saga]
2012/07/24(火) 11:35:25.81 ID:pR10wcino
竪琴を鳴らすような芯の通った、それでいてどこか妖艶な声音だった。
仮面による隠蔽エフェクトのせいで、若干の補正はかかっているが、女と確認するには充分だった。

ですね、と確認するような言い方をしているところを見ると、どうやら隠しても仕様がないらしい。
俺は正直に言った。
以下略



28:1[saga]
2012/07/24(火) 11:38:35.20 ID:pR10wcino
ピッカー「この世界は仮想、しかし故に現実」

ピッカー「ならばこの世界は日本と同義であり、日本国憲法や日本人の基礎的な倫理に基づいて行動するべきです」

ピッカー「そして、私の知る日本は少なくとも犯罪を擁護する国では無かった」
以下略



29:1[saga]
2012/07/24(火) 11:40:28.07 ID:pR10wcino
キリト「確かに犯罪は許されざる行為だ」

キリト「ゲームの進行に支障を来たすし、何より人としてどうかしている」

キリト「だけどな……俺はその連中が死んでもいいだなんて思ったことは無いぞ」
以下略



30:1[saga]
2012/07/24(火) 11:44:16.81 ID:pR10wcino
キリト「粛清を与えるべき? ふざけるな、アンタ何様のつもりだよ」

キリト「神様にでもなったつもりか? だったら言うが、アンタは神なんかじゃない」

キリト「その辺のオレンジと同じ、ただの殺人鬼だ。正義感ぶった子供の遊戯だ」
以下略



31:1[saga]
2012/07/24(火) 11:48:18.57 ID:pR10wcino
俺は言うと同時にぶら下げていた黒の愛剣を構え直し、切っ先をピタリと相手の胸に定めた。

対する向こうは、両の袖を一度上から下に振った。
それだけで、手品のように両手に細長い針が現れた。
指の間に挟むように構えており、装弾数は合計八本。
以下略



32:1[saga]
2012/07/24(火) 11:50:54.61 ID:pR10wcino
俺は、宣言と同時に目の前の女が消えたことを認めた。

アバター自体は消えていない。
しかし、システムが検出する《気配》とでも言うべきものが目の前から消えたのだ。
目の前にあった巨大な存在感が消えた。
以下略



33:1[saga]
2012/07/24(火) 11:53:37.93 ID:pR10wcino
となると、この地形はかなり不利だ。
照明は頼りない蝋燭の明かりのみで、一寸先はまさに闇。
そこにあの漆黒の装束の女が紛れるとなると、隠蔽ボーナスはかなり高くなるだろう。
生半な索敵スキルでは検出も難しくなる。

以下略



34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/07/24(火) 11:56:34.91 ID:E1mCuaaIO
剣レンジからのアンチマテリアルライフルを避けるキリトさんに投擲ピックとか当たらんよ


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