62:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/28(土) 23:12:04.30 ID:UV+Tamzdo
―――プロデューサーさんはどうなんだろう。
皿に並べられた寿司を淡々と食べ進める
プロデューサーを見てみる。
63:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/28(土) 23:13:55.43 ID:UV+Tamzdo
[プロデューサーさんは不安とかなさそうですよね?]
「ええ、特にはないですね」
そう即答した。
64:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/28(土) 23:15:57.35 ID:UV+Tamzdo
[少し冷たいんじゃないですか?]
「そうかもしれません。
でも彼女たちや社長に求められていることは
ある程度できているつもりです」
65:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/28(土) 23:18:08.10 ID:UV+Tamzdo
[ステップアップとか考えてないんですか?]
プロデューサーの仕事ぶりというのはあまり見たことがなかったが
何と言ってもアイドルたちを成功させた、という実績があるのだ。
66:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/28(土) 23:19:35.31 ID:UV+Tamzdo
「地道にこのまま仕事を続けられれば、
自分で事務所を立ち上げるくらいのことはできるかもしれませんね。
でもその分責任も重くなるんで、やりたいとは思いません。
うちの社長みたいに能天気に構えられればいいんでしょうけど」
67:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/28(土) 23:21:32.01 ID:UV+Tamzdo
「でも、これからの人生を悲観しているわけじゃないんです。
東京には見るものがたくさんありますしね。
演じる側じゃなくて『いい客』でいられればそれでいいんですよ」
それがこの前の意味不明な言葉の意味か。
68:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/28(土) 23:22:57.67 ID:UV+Tamzdo
[ただのお客さんでいいんですか?]
「はい、東京には見るべきものがたくさんあります。
こういう仕事をしているのだからなおさら見るべきものは多いです。
つまらない奴にはブーイングを浴びせて退場してもらって、
69:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/28(土) 23:23:48.40 ID:UV+Tamzdo
「実は俺、小さな雑誌で小説のレビューを書いてるんですよ。
全然金にならないけど、それが楽しいんです。
明日その締め切りなのにまだほとんど手付かずなんですけね」
[だからさっき断ろうと?]
70:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/28(土) 23:24:38.15 ID:UV+Tamzdo
「それに、アイドルが話し相手になってくれるんですからね。
こんなに他人から羨まれることもないでしょうし」
ちくりと心が痛んだ。
71:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/28(土) 23:25:33.51 ID:UV+Tamzdo
「あれ、音無さん泣いてるんですか?」
自分でもよくわからなかった。
ちょっと高めな寿司屋のカウンターで
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