過去ログ - 照「清澄にも麻雀部はあるのか・・・」【咲-saki-】
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604:tell you that I love ...(8-4) [saga]
2012/10/20(土) 23:16:16.77 ID:uycWguwY0
-side 照-

豊音と鹿倉さんには教室に戻ってもらうことにして、私は保健室へと向かった

その途中、見覚えのある人物とすれ違った

「あれ、愛宕さん?」

昨日副将戦で戦った、愛宕絹恵さんだった

「あ、チャンピオン・・・」

ひどく落ち込んでいるようだった
ああ、また私はこうやって麻雀で人を傷つけていくんだろうか

それにしても、どうしてこんな所にいるんだろう
今は2年10組が戦っているわけだし、3年2組の中堅は彼女の姉のはずだ。こんな所にいないで、応援しているのが普通だと思うけれど

「もうすぐ、中堅戦の後半が始まるよ?」

中堅戦が中断していたから、どこか買い出しにでも行く途中だったのかもしれない

「あ、ありがとうございます」

そう言うと、小走りに去っていく
そういえば、保健室の方から来たような・・・

まあ、いいか

保健室に着くと、なぜか戒能先生と宥が扉の前の長椅子に腰掛けていた

「どうしたの?」
「あ、照ちゃん。ちょっと2人きりにしてくれって、竜華ちゃんに言われて」
「こうして、お邪魔虫は退散しているわけです」

今、怜が誰と一番一緒にいたいかと問われれば、清水谷さんなのは間違いないだろう

「怜の体調の方は、大丈夫なの?」
「今のところ、問題無いですよ。何かあれば呼ぶように言いましたし」

病人を置いて保健室を出るというのは先生なりに抵抗はあったんだろう

「じゃあ、待ってようか」

私は宥の隣に座った

「照ちゃん、試合の方はどうなったの?」
「由子が出てる」
「え、由子ちゃん?」
「由子も悩んだと思うけど、それでも出るって決めたんだから、私には反対なんてできなかった」
「そっか・・・」
「なにやら、重そうな話ですね?」

戒能先生が長椅子から立ち上がる

「私はどんどん保健室から遠ざかるような運命なのでしょうか?」
「いや、そういうつもりじゃ」
「冗談ですよ」

微笑みを浮かべると、再び腰掛けた
先生が扉の向こうに視線を向ける

「まだ、効果が足りなくて倒れていた方が、幸せだったんでしょうか?」
「・・・え?」
「独り言ですよ」

そのとき、保健室の扉が開いた


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