過去ログ - 春香「リボンを結んで」〜オーソドックスガールズストーリー〜
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180:1 ◆6VUvxtY276[saga]
2012/08/02(木) 21:10:21.01 ID:5P+gS2El0


「なんだか人を珍獣か悪魔みたいに言ってくれるわね……。でも貴音ちゃん、あなたはもっと自分で輝ける
 女の子よ。人のモノマネなんてやめなさい。あなたの歌声は私ほどじゃないけど、とても綺麗で聴いていて
 気持ちよかったわ。だから今度は貴音ちゃんらしさを見せてくれるとお姉さん嬉しいな♪」

 日高舞も石川社長の隣で付け加える。誰がお姉さんですか。しかし彼女も、貴音の将来性に期待している
ようだ。あそこまで正確なコピーが出来るのなら、貴音の地力は相当のものだと俺も思う。

「くっ……、それでもわたくしは……わたくしのせいで……」

 貴音は苦悶していた。真実が分かった所で、今更はいそうですかと考えを改めることなど出来ないだろう。
しかしそんな彼女の背中を押したのは、彼女の仲間の響と美希だった。

「貴音、いいじゃないか。プロジェクト・フェアリーをきっちり終わらせるさ。アメリカ行きはそれからでも
 遅くないぞ。これくらいなんくるないさ」

「ミキもそれがいいと思うの。本音を言うと、ミキちょっとだけ不安だったの。今のままアメリカに行っても
 通用しないんじゃないかなって。だから貴音もミキ達も、日本でもっとパワーアップするの!!」

「響……、美希……。よろしいのですか?わたくしは貴女達をわたくしの計画の為に利用していたのですよ……?
 それなのにこんなわたくしを見捨てずに、まだ一緒に居てくれるのですか……?」

 驚く貴音に、響と美希は笑顔で答えた。

「そんなのどうでもいいさ!貴音のおかげで自分と美希はSランクアイドルにまでなれたんだし、感謝はしても
 恨むことなんてひとつもないぞ!自分達仲間だしな!」

「当たり前なの!それに元はと言えば黒井社長がゼンブ悪いの。貴音のカタキを取る為にも、今から961プロに
 乗り込んでジュピターをこてんぱんにやっつけてやるの!だからミキ達はいつでも一緒だよ!」

「ありがとうございます……ごめんなさい……ありがとう……」

 真珠のような大粒の涙をぽろぽろ流す貴音を、響と美希は優しく抱きしめた。こうして貴音は長年の苦しみ
から解放された。フェアリーズはこれからはプロジェクト・フェアリーとして、3人組で活動することだろう。
観客席からも温かい声援と拍手が送られていた。




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