過去ログ - 天井亜雄「私は、何を為すのだろうか」
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◆n7YWDDtkCQ
[saga]
2012/08/02(木) 15:31:41.29 ID:AIXfaF/70
青髪「な、たまにはええやん?」
布束「By Jove! 調子の良いことね」
二月のとある休日。
がらりと実験用に取った一室のドアを開けると、二人のそんな声が聞こえた。
……さて、今日与えた課題にきちんと取り組んでいるなら物音などしないはずだが。
天井「取り敢えず何十分保った?」
少年本人には聞かず、布束に言葉を向けてみる。
布束「A little. 具体的には六分四十二秒ね」
まぁ予想はしていた。
十代に入って少し、ましてあの性格の彼に瞑想など土台無理な話だった。
いっそ「外」の禅寺でも連れて行けば何とかなるかもしれないが。
青髪「だってじっとして何も考えないとか逆に疲れるやろ。ってか寝るやろー、この部屋ぬくぬくやし」
天井「それで残りの五十分以上を雑談に使っていた訳か」
飄々と笑う少年を見て、肺の奥から諦めを零した。
個人の思考や嗜好を極限まで抑えた状態を作ることで、バイタルに万人共通の部分が現れないかとか、そういう実験だったのだが。
そもそも前提が成り立っていないのだった。
ちなみに投薬、暗示といった一般的な開発以外の多様な実験を経験することで、微々たるものとはいえ彼の能力は成長傾向にあるらしい。
どうせなら耳と尻尾を同時に生やせるとかではなく、他人の肉体に干渉できるようになって欲しいものだ。
布束「そういえば……青髪君が今度どこかに出掛けようと言うのだけれど。Particularly, あなたも来る?」
青髪「えっ、ちょ、センセ誘うん? 意味無いやん? コブ付きとかどーなん!?」
ほう、それはどういう意味で布束を誘ったのか。
無表情だが気安い雰囲気で天井に話す少女と慌てふためく少年、構図は一目で明らかである。
もっとも青髪が布束に特別な感情を抱いているというより、女子と一緒にお出かけ、という状況に舞い上がっているとも見える。
天井「しかしこの寒い季節によく外出する気になるな」
青髪「せやろ! センセはお歳、じゃなかった忙しいんやから休日はゆっくりすべきやで!」
見るからに必死だ。
ふむ、一応ここ数週の土日は予定を空けられるが……。
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