過去ログ - 禁書目録「それはきっと、幸せだった頃の夢」
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102:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/13(水) 02:23:45.11 ID:BHe6DKP7o
「ああ、うん、ええと……唐揚げ食わないと世界が終わるわけじゃないんだし……」

しどろもどろになりながらついフォローを入れる自分はきっと不器用なのだと思う。
こういうのが相手の神経を逆なでしているのだと分かっていながらも、つい反射的に口にしてしまう。
その結果が噛み付きやら電撃やらの物理的攻撃力に変換されるのは理不尽としか言いようがないが。

けれど目の前の少女は胡乱な視線を上条に向けるだけだった。

「アンタさっきから何言ってんの?」

「……唐揚げじゃねえの?」

「ん」

と彼女が差し出して見せたのは燦然と輝く四八〇円のA定食券。
思わず拝みそうになりながらも上条は首を傾げる。

「は? じゃあお前、なんでさっき……」

「B定が欲しかったのよぉぉ」

「……」

少しの間逡巡したあと、上条はポケットに突っ込んだままだった食券を取り出し、目の前の少女に突き出した。
小さな紙片に印字されているのは『日替わり定食(B) 三八〇円』の文字。

彼女はぱちぱちと何度か瞬きし、うろたえるように左右に目を泳がせ、

「いいの……?」

と上目使いに、おずおずと尋ねてきた。


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